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カベルネ・ソーヴィニヨンとは?特徴やワインの味わいを解説!

ワイン
原材料特集
posted on 2022-11-14
updated on 2022-11-14

カベルネ・ソーヴィニヨンは、栽培面積世界一を誇る、人気の高い赤ワイン用のブドウ品種です。産地によってさまざまな特徴は出ますが、造られるワインは総じて濃厚でしっかりとした味わいのワインとなります。

この記事ではカベルネ・ソーヴィニヨンの特徴と合う料理について、詳しく説明しています。

カベルネ・ソーヴィニヨンがどのような特徴のあるワインか知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

カベルネ・ソーヴィニヨンとは?

発祥地フランス・ボルドー地方
主な産地フランス・アメリカ・イタリア・チリなど
色合い深みのある濃いルビー色
味わいカシス・チョコレート・スパイスなどを感じる。酸味とタンニンが強い。
香りブルーベリー・プラム・ミントなど複雑で濃厚な香り

まずここでは、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴を詳しく解説します。

ブドウ品種としての特徴

カベルネ・ソーヴィニヨンは、フランスのボルドー地方が原産地です。カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランが自然交配して生まれたとされ、どちらのブドウの特徴も合わせ持った品種となっています。

現在では世界中で栽培されており、ワイン用のブドウ品種では現在世界一の栽培面積です。
世界中に広まった理由としては、病気や害虫に強く、寒暖にも比較的強いため容易に栽培できることがあげられます。

ブドウの果実は外皮が厚く味は渋いため、食用にはまったく向きません。しかしワインとして醸造するとそれらがプラスとなり、濃厚なタンニン(ポリフェノールの一種)と香りを生み出す重要な要素となります。

熟成を経なくても色の濃いボディがしっかりした味わいのワインができるため、チリやアルゼンチンでも重宝される品種となっています。

香りや味わい


カベルネ・ソーヴィニヨンから造られたワインは、産地によって多少の違いはあるものの、おおむね次のような特徴を持ちます。

  • ・深みのある濃いルビー色
  • ・カシスやチェリーの香り
  • ・青いハーブやナツメグなどのスパイス香
  • ・キノコやなめし皮のような上質な香り
  • ・渋みが非常に強い
  • ・酸味が強め
  • ・エキス分(水とアルコールを除いた糖や有機酸。多い方が濃厚になりやすいといわれる)が豊か  


「濃くて渋みが強いワイン」といったイメージがピッタリくるようなワインとなるのが、カベルネ・ソーヴィニヨンの最大の特徴といえます。

【産地別】カベルネ・ソーヴィニヨンの味の特徴

ワインの方向性は同じでも、産地によってさまざまな違いが生まれます。

フランス

フランスでは、ボルドー地方で造られるワインに使用されることが多いです。

ボルドーでは他の品種と混醸され、長期熟成に耐えるガチッとしたバランスの取れたワインとなります。

南フランスやロワール川流域では単一品種で使用される場合もあり、ボルドーのワインと比較すると軽い味わいです。

イタリア 

イタリアではトスカーナ地方で多く栽培されます。トスカーナは気温が高く、ブドウが完熟するため強い果実味と濃厚な香りとなるのが特徴です。

「スーパートスカーナ」に代表される高品質のワインなどにも使用され、重厚で果実味の強い味わいのワインが造られています。

単一で使用される以外に、他のイタリア土着品種と混ぜて醸造されることもあります。

アメリカ

カリフォルニアでは、カベルネ・ソーヴィニヨンはかなり多く栽培されています。

とくにナパ・ヴァレーはカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適しており、完熟した高品質のぶどうが収穫されます。

造られるワインはエキス分が濃厚で、果実風味と複雑なスパイス香が特徴です。世界的な評価も高く、長期熟成に耐えられる高級ワインも多く産出されています。

オーストラリア

オーストラリアでも栽培量が近年増えており、シラーズ(赤ワイン用のブドウ品種)に次ぐ栽培量となっています。

少雨で水はけがよい土壌は、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に向いています。

造られるワインは果実味が強く、ユーカリやミントのようなさわやかなハーブ香が特徴です。単一品種だけではなく、他の品種と混醸されたワインも数多くつくられています。

チリ・その他南米諸国

チリや南米では、高級ワインと並行して手ごろなワインが多く造られています。

カベルネ・ソーヴィニヨン100%のワインも多く醸造されており、豊かなタンニンと飲みやすい果実味が特徴です。

熟成を待たず若いうちから飲めるワインで、高品質で価格が抑えられているため、初心者の方には非常に向いているといえます。

カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理

カベルネ・ソーヴィニヨンは渋みも酸味も強いため、濃厚な味わいの料理に合います。ハーブの香りも感じられるため、野性味あふれる肉料理などにピッタリです。

味の濃い料理にもよく合い、醤油との相性も悪くないため、すき焼きなどの和食にもよく合います。

チーズと合わせるときには、うま味の多いものや香りの強いものを選ぶとよいでしょう。

■カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理の一例

  • ・牛・ラム・鹿などのステーキ
  • ・ビーフシチュー
  • ・焼肉
  • ・豚の角煮
  • ・すき焼き
  • ・パルミジャーノ・レッジャーノ
  • ・エポワス


カベルネ・ソーヴィニヨンの赤ワインを味わおう 

カベルネ・ソーヴィニヨンは、赤ワインの品種として代表格ともいえます。

濃厚な果実味やハーブを感じる香りは、しっかりとしたワインを味わいたいときにピッタリです。

いろいろな地域のカベルネ・ソーヴィニヨンのワインを、ぜひ試してみてください。それぞれ特徴があり味わいが違うので、自分の好みのワインを知るのも面白い楽しみ方です。


カベルネ・ソーヴィニヨンのおすすめワインが知りたい方は、以下記事をご参照ください。

また、その他のワイン用ブドウ品種について知りたい方は、以下記事からご覧ください。

ワインのブドウ品種特徴一覧!ブドウの種類からワインを選ぼう

知院ゆじ icon_twitter icon_instagram
・ソムリエ
・唎酒師(ききさけし)
・日本ビール検定 - 2級
ワインだけではなく、日本酒もビールも好きなおじさんです。ソムリエ以外に「唎酒師」「日本ビール検定2級」の合格実績があります。
「僕の書いた文が、お酒のつまみになればとてもうれしい」をモットーに、誰にでもわかりやすい内容となるように記事作成しています。
温泉に行ってその土地のお酒を飲むのが好きなのですが、いつも妻の運転手なのでなかなか飲めないのが悩みです。

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